先日ひし形の面積に触れました。
忘れている方もいると思います。
以前も書きましたが、
公式を暗記→当てはめて解く→忘れがち
性質や概念を正しく理解する→考える→応用可能、忘れない
初めて面積を習うことをイメージしてみてください。
青い部分の面積を考えてみましょう。
公式に囚われずに考えてみましょう。
- まずは大前提
- 1辺1㎝の正方形の面積は1㎠
- 大前提は教えるほかありません。丁寧にしつこく。
- 下の青い長方形の面積を考えてみましょう。
- 数えてよし
- 1×3でもよし
- 「長方形の面積=縦×横 だよ」×
と公式を教えてはいけません。 - 「とにかく公式を憶えれば解けるから、とにかく憶えなさい」×
など言語道断。 - もし、子どもが自分で気が付いたら、褒めつつフィードバックします。
- 「そうそう、それでいいよ。ここは縦、ここは横、掛け算で出せるね、ナイス!」○
- 公式を先に教えると
- 考えなくなる
→「習ってない、わからない」を頻繁に言う - 単なる暗記になり下がる
→忘れる、忘れたらわからない - 気付きを奪う
→算数が面白くない - ついでに外枠部分の面積を考えてみましょう。
- 数えてよし
- 左上の1マスを右下に持ってきて、3×4でもよし
- 3×3の正方形が先に見えてしまうなら、9+1+2でもよし
公式を暗記した子・・・(縦は?横は?どれ?公式は?) - 次、左上の青いさんかく。
- 1㎠の半分なので、0.5㎠
同じく、
「三角形の面積=底辺×高さ÷2」
と教えてはいけません。
最初に面積を習う学年では、面積という概念が難しいのです。
そこで、「公式」「縦」「横」「底辺」「高さ」とやってしまうと、言葉に振り回されがちです。「三角形」という言葉も不要です。 - 最後、ひし形。
- 対角線×対角線÷2 でよし
- ひし形の対角線が、外枠の8マスの長方形の縦と横にあたると気付くのもよし
- 8枚かぞえてその半分 でよし
- 2つの三角形と考えてもよし
- 1×4÷2×2
- 2×2÷2×2
- 4つの三角形と考えてもよし
- 2×1÷2×4
- 「ひし形の面積=対角線×対角線÷2 これで出るから憶えてね」×
- 繰り返しですが、公式を憶えても算数の勉強にはなりません。
- 公式が身についている人にとっては、4つの三角形とか2つの三角形とか、確かに面倒です。
- ですが、面積や図形を理解するためには色々と考えてみることが大切なのです。
中学生・高校生は公式をたくさん憶えることも大切です。
それに対して、中学受験では、公式を憶えることにほとんど意味はありません。
公式を掘り下げることで面積の概念そのものを深く理解したり、図形の性質を正しく理解することが大切です。
また、公式は答えに限りなく近く、残っているのはただの計算です。自分で気付く機会をいかに与えられるかが、算数の楽しさを感じさせ、
学習会は冬期講習最終日。
まもなく受験本番!
参考まで。