2013年1月6日日曜日

【暁星中の平面図形】を使って図形の性質を学んでみる

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。



さて、さっそく。

きれいな形です。
途中の計算もすっきりしていて良い感じです。









問いの部分を拡大。


右の図はおうぎ形と正方形を使ってできている図です。そして図のように5つの部分をア,イ,ウ,エ,オと名前を付けます。一番大きな正方形(ア+イ+ウ+エ+オの部分)の面積が20㎠のとき、次の各問いに答えなさい。円周率は3.14とします。
(1)ウ+オの部分の面積を求めなさい。  (答えだけ書きなさい)
(2)ウの部分の面積を求めなさい

平成18年度 暁星中学校






例によって特別な知識は必要ありません。
まずは考えてみましょう。



必要な知識
正方形の面積の求め方
円の面積の求め方
おうぎ形の性質 
こんなところでしょうか。



やってみましょう。

正方形【大】の1辺をAとします。
正方形【小】の1辺をBとします。


  • 正方形【大】
    A×A=20㎠
  • 正方形【小】
    =A×A×1/2
      *ひし形=対角線×対角線×1/2
    =20×1/2
    =10㎠
  • おうぎ形【大】
    =A×A×3.14×1/4
    =20×3.14×1/4
    =15.7㎠
  • おうぎ形【小】
    =B×B×3.14×1/4
    =7.85㎠
  • これで出そろいました。問いを見てみましょう。
    • (1)ウ+オの面積
      • 正方形【小】ですのでそのまま
        • A 10㎠
    • (2)ウの面積
      • 正方形【小】-おうぎ形【小】
        =10-7.85
        • A 2.15㎠
  • 解き方は他にもあります。算数力を伸ばすためには他の解き方も出来た方が良いです。
  • ですが、ここでは図形の性質を掘り下げる解き方にしてみました。



ポイントは
性質を正しく理解する
取り掛かってみる、試しにやってみる
手を動かしながら進めてみる

正方形の1辺がわからないとどうにもならない…
→「とりあえずAにして進めてみよう」

こういう習慣を身に付ければ、どんどん伸びます。
賢さは生まれつきのものではなく習慣で磨かれるものです。




ひし形の面積は忘れている方もいるかも知れません。
忘れてしまった方は、公式を暗記して当てはめる勉強をしたのだと思います。

性質や概念をきちんと身につければ忘れないはずです。
次回は、公式に頼らない面積の求め方の基本を考えてみようと思います。
にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(指導・勉強法)へ
中学受験情報はこちらから