2013年4月11日木曜日

受験学年の過ごし方


こんにちは。
今回も別のところの原稿を引っぱてきました。
おかしな体裁ですがご了承ください。



5年生までと6年生では随分違う
 早いもので間もなく春休みです。新学年の授業にも慣れてきたころでしょうか。今回は6年生の勉強について考えてみようと思います。6年生になると、模試や過去問対策があります。塾では特訓授業や志望校対策授業も始まりまり通塾日数も増えます。色々な面で5年生までとは違ってきます。

6月に偏差値が大きく下がる!?
4月に初めて模擬試験を受ける方が多いと思います。いわゆる実力テストですので、単元確認のテストとは内容がずいぶん違います。確認テストではそれなりに出来ていて、クラスも上位だった子が、6年生の実力テストで急に下がってしまうことがあります。もちろん逆にぐっと伸びる子もいて、夏前くらいになると塾の順位が大きく入れ替わります。これは、急に伸びたり急にできるようになったりするのではありません。変わるのは子どもではなく塾の授業とテストです。

6年生は授業もテストもまったく違う
4年生や5年生では、単元別に授業もテストも進みます。例えば、鶴亀算を扱う週は、授業も宿題もテストも鶴亀算が出題されます。解説ももちろん鶴亀算です。これが単元が一周した後、つまり6年生になるとガラッと変わります。6年生では入試に向けて総合問題を扱うようになるのです。6年生の6月くらいに偏差値が大きく変わるのはこのためです。単元を暗記してマンスリーテストでは取れてもいて、本質を理解出来ていない子は実力テストでは取れません。まじめにコツコツ反復練習を繰り返している子が偏差値を大幅に下げてしまうのはそのためです。

6年生は「カリキュラム=合格のために必要なこと」ではない
教科や塾にもよりますが、特に算数は早い時期に単元の学習は終わります。ここから先は塾の授業は演習中心になります。基礎ができている子、単元が習得できている子、本質が理解出来ている子はここから演習でどんどん伸びます。ですが、大手塾に通う多くの子は、4年生、5年生の内容が完璧に仕上がっているとは言えません。地理が抜けている子は地理を、速さが弱い子は速さを、弱点や忘れているか所の復習に時間を割かないと得点力は上がりません。また、志望校が求めている「能力」(単なる出題傾向と対策ではなく)を伸ばしていくトレーニングをしていくことも大切です。

偏差値が足りないから志望校を下げる?
志望校を下げた方が良いですか、と早い段階で聞かれることがあります。理由を聞くと、「偏差値が届かない」と返ってきます。模試の結果は上がることもあれば下がることもあります。その度に志望校を変えるのは得策ではありません。範囲を決めることが肝心です。最高に伸びた場合の受験パターン、最悪に伸びなかった場合の受験パターン。その中に収めるようにします。少なくとも「6年夏休みまでは、行きたい学校を目指す」でよく、現実的な調整はまだまだ先のことです。志望校対策を気にする方もいますが、傾向の問題ではなく実力の問題です。ちゃんと読める、ちゃんと書ける、ちゃんと計算できる、基礎知識が抜けていない、この辺りはどこの学校を受ける場合も変わりません。



今日、受験生向けにセミナーをやりました。

・6年生では弱点補強と、志望校対策が大事
・塾ではそれをやらない(くらいに思った方がいい)
・不必要なことはやらない、必要なことに時間を割く



受験学年の勉強はこれまでとは違います。
切り替えて成果の出る家庭学習を心がけましょう。
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