2013年4月30日火曜日

私立中学合同説明会9 三輪田学園 八雲学園

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

ラスト


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◎三輪田学園
 三輪田学園に通う子ども達ってどんな子ども達かとよく問われますが、普通の気さくな女の子達です。ですが、本校に通う生徒に関して言えば、これは昔から少しも変わっていないように思います。中学受験を考えていらっしゃるご家庭には、10年後、20年後のお子様の生き方を考えて学校選びをしていただけたらと思います。
 本校は、中高6年間の間に、女性としての行き方を考えられる力を身につけさせるプロフェッショナルとして、の女子教育の伝統を長らく実践してきた学校です。さきほどから何回か話題に上がっていますが、女の子の物事の理解の仕方は、小さなことを積み上げて全体を理解していくのに対し、男の子の場合は、全体を大づかみにして、細かなことをつめていくような傾向があります。このような思春期の男の子女の子の性差に基づいて、女子教育を行っている学校、それが三輪田学園です。

( ※ ここ何年間か、三輪田学園の先生方は各所の学校説明会で、女子教育のプロフェッショナルという言葉をよく使われ、その発達過程における性差、思春期の女の子の特徴についてお話をされています。もともと読書教育ですとか、道徳教育に関して定評のある三輪田学園という印象なのですが、近年は子ども達への関わり方をより実証的なものに洗練させていっているように感じています )

◎八雲学園
 都立大学駅から徒歩7~8分のところにある八雲学園です。本校の教育の柱は4本ありまして、チューター制、芸術鑑賞、英語教育(これは最も大きな柱です)、そして進学指導です。今春の進学実績は過去最高を記録しました。来春も楽しみにしています。中1クラスには現在高校3年生が4人ずつ各組にお世話係としてついており、後輩達の面倒を見ています。5月からチューターに引き継ぐことになっています。

( ※時間の少ない中で手際よくお話をまとめられた感じがあります。八雲学園のチューター制度や英語教育については、2009年の夢限大説明会の報告書の中でも取り上げておりますので、そちらもご参照ください )


感想

各校5分間という非常に限られた時間の中で、先生方がお話される内容を事前にちゃんと絞り込んでいらっしゃるなということを強く感じました。またそのことで、子ども達がどのような様子で学校に通っているのか、具体的なイメージがわきやすく、個別ブースでもっとお話をお伺いしたいと思うような場面が多数ありました。
自分探しをする思春期の6年間。将来の大学進学に向けた準備はもちろん大切な要素ですが、そのためにもまずはしっかりと自分を見つめていけるだけの土台を築いていくこと。そのための関わり合い、見守りあいを先生方が様々に工夫されている、そのバックボーンを支えるのは長年培ってきた伝統や校風とその解釈、掘り下げなのだなということを改めて強く感じました。


レポート:手島

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いかがでしたでしょうか。
今回のレポートはこれで終了です。
今後も学校説明会のレポートなど順次掲載してまいります。

私立中学合同説明会8 富士見 普連土

私立中学合同説明会「夢限大」レポート
続いて女子校その3


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◎富士見
 本校は練馬区の中村橋にある学校です。私立中学に入学してくる女の子は、入学に当たって勉強以上に友達作りが不安で仕方ありません。そこで本校では入学式の翌日からすぐに4日間のオリエンテーションを実施し、その中で友達作りのための様々なアクティビティを実施しています(以前は宿泊をともなう形式でしたが、少し子ども達には負担かなと考え、数年前からお家から通学する形で行うことにしました)。最初は言葉を全く使わない。身振り手振りだけで行うアクティビティ(例えば誕生日順に並びなさいなど)からスタートし、だんだんと言葉を使うアクティビティへと移行することで、子ども達の心もほぐれてきます。またそれだけでは十分ではないと思いますので、3日に1回は席替えを行うようにもしています。それくらいしてあげると、友達作りへの不安も取り除かれていくようです。
 本校の教育目標は6年間で学力・人間力を含めた未来を切り開く力を身につけさせることです。今は昔とは違い、先の見えないレールのない時代です。いまだに男性社会の強く残っているような状況でも、女性が活躍できるだけの力を身につけさせたいと考えています。
 本校の進学実績は、数年前に特進コースを廃止してから上昇しています。学年の中に変な壁のようなものがなくなり、全体として盛り上がるようになったためではないかと思います。通塾率に関しても、現在の高3生で4割(数年前までは通塾率8割)にまで低下させました。早慶といった学校に進学していった生徒でもやはり塾に通っていた子は半分よりも少なくなりました。本校では学校で全てが完結することを重視しています。

( ※ 確か8年前に学校で行われた説明会にお伺いした時が、合宿形式での友達作りオリエンテーションがはじまった年でした。その頃から、先生方が試行錯誤されながら、堅実に進学実績を出し続けている学校だなという印象がありましたが、この数年でその試行錯誤が実り始めたのでしょう。大学入試問題への研究もかなり進んでいて、それを踏まえて入試対策講座を整備されているようです。学年全体で盛り上がれるから、受験勉強も一緒になって乗り切れる、というのは一つの大切なキーワードなのかもしれないなと思いました )

◎普連土学園
 本校はキリスト教のフレンド派の教えに基づく学校です。フレンド派の教えというのは、全ての人には神様から与えられた素晴らしい可能性があるということです。その可能性のことを私達は「神の種」とか「内なる光」といった言葉で表現しますが、誰もがこの内なる光を持っているということは、つまり誰もが神様の前では平等であるということです。したがって、普連土学園の教室には教壇がありません。
 フレンド派の学校というのは日本には1校だけしかありませんが、世界中にはたくさんのフレンド派の学校が建てられていて、アメリカのオバマ大統領のお子さんも、この学校に通っていました。またフレンド派の人々の活動はノーベル平和賞を受賞したこともありますし、今の天皇陛下がまだ皇太子だった時代の家庭教師役は、本校の4代目校長を務めた女性教師でした。
 以前に他校の校長先生から、学内に備え付けの食堂を上級生が占有してしまっていて、中学1年生たちはなかなか使うことができないというお話をお伺いしたことがあります。そこでその話を本校の高校3年生にして、もし本校に学食が存在したらどうなるだろうかと尋ねたことがあります。すると彼女達は「私達だったら中1生の専用の席を真っ先に作ろうと思う」と答えました。そんな温かな雰囲気の学校です。

( ※ 比較的小規模な、そしてアットホームな学校だなという印象があります。卒業生のアンケートでは、学校の印象を「陽だまりのような場所」とか「温室」などと形容していた生徒が多数いたそうで、子ども達にとって居心地の良い空間なのだろうなと思います。フレンド派は信徒の方同士の会話を大切にしている宗派だそうで、そのこともあって、学校内は常に会話が絶えない。説明会でも本当によく先生方がお話されていたな、お話の好きな先生が多いなと感じたのを覚えています。 )

私立中学合同説明会7 千代田女子学園 東京女子学園 トキワ松学園

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

続いて女子校その2


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◎千代田女子学園
 本校は「思いやり」と「感謝」の心の教育を一貫して掲げており、宗教と国際理解教育に注力しています。本校の教育理念は「叡智」「品性」「真実」の3つです。
 国際理解ということで英語教育に力を入れています。それはただ単に英語を言葉として話せるというだけでなく、人前でその語学力を活かしていける力を身につけさせたいということです。
 本校は、武蔵野女子大学の系列校であり、内部進学を志す生徒には文系理系医療系様々な学部への選択肢がありますが、どんな学部を選択しても、希望する学部で勉強していけるような基礎学力を身につけさせたいと考えています。

( ※ 言うまでもないことですが、やはり語学力があるというのは、将来どのような職についたとしても、それだけ活躍の場の可能性を広げてくれるものだと思います。一見、将来自分が希望している職業選択を考えたら、英語とその職行とは何も関係がないように思えるかもしれない。けれども、英語を自在に使えることでそこに新しい可能性を見出せること、が、もしかしたら「人前で活かせる」ということの意味なのかもしれないなと思いました。 )

◎東京女子学園
 港区にある本校へは様々なルート(JR線、都営三田線、都営大江戸線、都営浅草線)で通うことができます、最寄り駅が複数あるため、東急線や京急線沿線の方は乗り換えなしで本校に通うことができます。
 本校の理念は「生徒は未来からの留学生」ということです。過去を変えることはできないけれど、自分の未来は変えていくことができる。本校では次の3つの柱を掲げて教育に当たっています。キャリア教育、国際理解・英語教育、進路指導です。

( ※ 短い時間の中では詳しく紹介しきれないお話ばかりだろうなと思いましたが、何か一つ詳しいお話をお伺いできたらよかったなと思いました )

◎トキワ松学園
 本校は都立大駅徒歩8分のところにあります。英語の授業は中1では週6時間(そのうち2時間はリスニング&スピーキング)行っています。低学年のうちは歌や英単語ビンゴゲームなどで楽しみながら授業を行うことをモットーにしています。そのようにして始めた英語であっても、学習が進めば中3でイギリスでのホームステイ、高1でワシントンの海外プログラム、高2でオーストラリアの3ヶ月間短期留学と3回の海外留学を行う機会を得られるほどに上達します。
 また社会科では3分間スピーチというのを行っており、これは自分の発表したい内容について事前に下調べをしっかり行わなければならないのは当然のことですが、スピーチが終わってから、同級生たちからフィードバックされるコメントの束を通じて、世の中には様々なものの見方、多様な目が存在するということを実感する機会になっています。

( ※ どんなことでも、はじめは取り組みやすいよう工夫をしながら、軌道に乗ればやがて大きな実を結ぶのだ。そんなことを考えながらお話を聞いていました。初学から始めて、海外留学の機会が3回ある、場合によっては数ヶ月の長期にわたるというのは、そうあることではないと思います)

私立中学合同説明会6 小野学園 麹町学園 玉川聖学院

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

続いて女子校。


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◎小野学園
 本校は幼稚園から高校までそろっている総合学園です。女性の生き方にはたくさんの選択肢があります。家庭に入ってお家のことを守る生き方もあれば、ばりばりとお仕事をする生き方もあるでしょう。どのような選択肢を選んだとしても賢く生きることのできる「どっちもできる」女性の育成を本校は目指しています
 そのために小野学園が力を注いでいるのは理数教育です。観察力、探求力、論理力を身につけさせたいと考えています。現在高知大学や東京農業大学と連携して、より高度な実験に取り組ませるサイエンスパートナーシッププログラムを実施しています。本校は体験型の学習を多く用意しています。

(※ ビオトープを利用したホタルの育成実験では、遺伝子レベルにまで踏み込んだかなり高度な内容にも取り組んでいるようです。以前に参加させて頂いた説明会で、「同じ敷地内に小さな子たちが大勢いることもあって、小野学園の生徒達はやさしい子がとても多い」と話されていたことがとても印象に残っています。 )

◎麹町学園
 麹町学園は交通の便もよく皇居まで歩いていける、けれども静かな文教地区に位置しています。
本校では学級担任2人制を採用しておりきめ細やかに生徒を見られるよう取り組んでいます。中1中2の基礎期のクラスでは、男女/若手ベテランの組み合わせでペアを組み、1日が終わるとその日の子ども達のささいな変化も担任間で話し合い、翌日の指導に活かせるようにしています。
 また「未来化プログラム」ということでいわゆるキャリア教育も行っています。これは、四年生大学進学を見据えて、まず将来つきたい職業選択をしてみる。そのためにどのような大学を選んだらよいか、そして中学高校でどう勉強に取り組んだらよいかということのイメージがわくようにしようということです。卒業生に来校してもらい、具体的に職場での体験談などについての話を聞かせてもらっています

( ※ どこの中学校でも、キャリア教育のお話はすっかり定着した感じがあります。将来の職業選択についてどのように具体化していけばよいのか。ぴんと来ない生徒も少なくないと思います。それをしっかりと具体像の描けるものにするためには?卒業生の方のお話や職場訪問だけではなく、より身近な先生方やご家庭での様々なやり取りの中に、子ども達が夢を描ける手がかりがあるのかもしれないと思いました。2人担任制というきめの細かいサポート体制で、多分そんなお話もされているのではないでしょうか )

◎玉川聖学院
 本校は自由が丘(自由が丘駅徒歩6-7分。九品仏駅徒歩3分)にあるミッション校です。今までの学院長は代々外国の方でしたが、今年の4月より初めて日本人女性の方を学院長としてお迎えしました。
 女子だけの中で自分のことを出せる安心感というのが女子校にはあると思います。本校はミッションスクールとしてのキリスト教の教えを前面に押し出しており、一日を朝の礼拝で始め、帰りの礼拝で終えるという生活を送っております。そのような生活を通じて、子ども達は「かけがえのない私」を発見します。あなたのことは大事ですから、あなたの隣にいるお友達も大事ですね。そして「違っているから素晴らしい」ということに気づきます。誰かと自分とを比較するのではなく、ありのままの自分でいいのだということです。そして最後に「自分の使命」、つまり自分の命の使い方に気付いて欲しいと思います。

( ※ 一人ひとりが大切な生命。ありのままの自分でいていいのだ。という自己肯定感を思春期の女の子に感じさせてあげることは、ミッション系であるかないかを問わず、女子校に共通する教育理念、教育課題となっているように感じます。 )

私立中学合同説明会5 鶴見大附属 桐光学園 立正

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

続いて共学ラスト3校。

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◎鶴見大附属
 本校は仏教の曹洞宗の教えに基づく学園です。仏教の考え方というのは「自分でやる」「くり返しやる」「周りと仲良くする」の3つの考えです。このことをグローバルに考えると国際理解ということに通じるのではないかと思います。
 このうち「自分でやる」つまり、「自分からやる」ということは本校の生活スタイルにもなっています。どういうことかというと、本校では授業をそれぞれの科目の教室に毎時間受けに行きます。ホームルームを行うためのホームベースという教室に朝集まる以外は、自分で予定を考えながら授業のある教室までいつも移動しなければならないわけです。このような「ホームベース型授業」が本校の特徴となっています

( ※ ホームベース型授業の特徴は、子ども達がその日一日の予定を考えながら持ち物などを工夫したりしていつも移動し続ける点にあります(大学での講義の様子などをご想像していただけると分かりやすいかと思います)。このことで、ともすると受け身になりがちな授業姿勢が積極的なものに変化していく、自律心が芽生える等の効果が見られるというお話を、以前に他校の説明会で伺ったことがあります。 )

◎桐光学園
 本校は川崎市北部の栗平という駅が最寄り駅の男女別学校です。最寄り駅から学校までにお店が一軒もありません。以前はコンビニエンスストアのようなものがあったのですが、最近になってなくなってしまいました。小田急線沿線から通学されている方が多い印象があります(※ 小田急線の新百合ヶ丘駅から唐木田方面への多摩線に乗り換え)。
 本校のイメージとしては、同じ学校の敷地の中に男子校と女子校とが並立しているとお考えいただけると分かりやすいかもしれません。今年の新中1で言えば男子6クラス、女子4クラス編成で、部活や大きな学校行事などは男女合同で行います。さきほど、かえつさんのお話にもありましたが、男の子と女の子とでは理解の過程に若干の違いがあるように思います。そのような理解の過程の違いに対して、男女別学にすることで対応しようというのが本校の教育方針です。

( ※ しばしば運動部が好成績を残している一方で、進学実績もそれなりに挙げている。國學院久我山と同じように文武両道の学校というイメージがあります。その秘訣は、もしかしたら、共学のよさを残しつつ、授業に集中しやすい男女別学という環境のおかげもあるのかもしれませんね。 )

◎立正
 本校は日蓮宗の教えに基づく学校で「行」と「学」が建学の精神です。親切・勇気・感謝の3つの心を大切にしています。それまでの大崎から、新しく西馬込に校舎が移転してから敷地面積が3倍になりました。教室は全面ガラス張りで大変開放感にあふれたつくりとなっています。
 本校ではResearch、Read、Report、の3つを重視する3つのRプログラムというカリキュラムを組んでおります。毎朝20分間の立正タイムでは、様々なプログラムを実施しています。また中学1年生から手帳による自分のスケジュール管理に取り組ませているほか、中1でのキャリア講和、中2での職場見学、中3での職業体験などのキャリア教育も行っています。
 本校は立正大学の付属校でありますが、他大進学に向けた指導も行っており、内部進学、他大進学のどちらを志望してもちゃんと居場所のある学校だと思います。

( ※ 校舎移転にともなって、グラウンド面積、教室数などが大きく増加したそうです。充実した施設面を活用しながら、きめ細かく子ども達をサポートしてくれる学校なのではないでしょうか )

私立中学合同説明会4 かえつ有明 順天 青陵

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

続いて共学校3校。


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◎かえつ有明
 本校は8年前に共学化し有明に移転してまいりました。場所はりんかい線東雲駅から徒歩8分のところにあります。共学化してからの第一期生はこちらの予想を上回る進学実績を残してくれました。今年度からはまた新たな取り組みとして、男女別学制に移行しました。
 中1から高1までは「男子クラス」「女子クラス」に分かれてホームルームや授業はこのクラスで行います。そして高校2年生からは進路別の男女混合クラスとする予定です(学校行事や部活動などは男女合同)
 これは男子と女子との間で学習過程に性差があるのではないかという根拠に基づくものです。具体的に申しますと、男の子は競争が大好きだけれども、女の子がいると少し人目を気にしてしまっておとなしくなってしまう。そこで女子を意識せずに伸び伸びと発言したり取っ組み合ったりできるようにと考えています。
 一方女の子は細かな指示を受けながら理解を深めていくことに向いています。小さな達成感を積み重ねながら授業を進めていけるのではないかと考えています。

( ※ 男女別学の学校といえば、國學院久我山などが頭に浮かびます。思考過程、理解の過程における男の子と女の子の性差(もちろん、ある程度の幅はあるものでしょうけれど)についても興味深いのですが、異性を意識せずに勉強に集中できる。なおかつ行事や部活などは合同で取り組めるというのは、一つのいいアイデアだなとよく思います。 )

◎順天
 王子駅から徒歩2分のところにある順天中学です。最寄り駅から至近のところにあるというだけでなく、駅から繁華街などを通ることなく通うことのできる学校です
 本校では英語教育と理数教育に力を入れています。英語というのはやはりこれからの国際社会で活躍できるためのキーワードだと思います。本校では中学3年次に英検準2級以上を取得する生徒が6割以上おります。もちろん帰国生の子もおりますが、初心者の段階から朝学習などを通じて英語力をつけていった結果だと思います。
 国数英の学習は繰り返し学習をする系統学習を実施しており、一週間の学習内容は必ず翌週にテストを行います。テストの結果が悪ければ、合格点に達するまで居残りの補習を行っています。
 また学校のすぐ近くで寝泊りをさせる「スクールステイ」という行事も行っており、こちらで子ども達に学習習慣だけでなく生活習慣などもしっかり身につけさせています。現在の陣学実績としては4割以上の生徒がMARCH以上に進学するという結果になっています

( ※ 地道にコツコツと子ども達の力を伸ばすことに力注力している学校だなと思います。しっかりとした生活習慣を確立するなど、子ども達の自己管理への意識付けを通じて、学習面にも好影響が出てくるということも確かにあることだなと思います )

◎青陵
 本校は大井町駅から徒歩6分のところにあります。校舎もグラウンドも狭いのですが、学校の目の前にある品川中央公園を品川区のご好意で使ってよいことになっており、子ども達はのびのびと運動のできる体制にはなっています。
 学習指導は、中学のうちは毎日2時間分の宿題(予習も復習もあわせてですが)が必ず出ることになっており、その宿題をやってこないと、翌日の授業が分からないということになっています。ですので、宿題の実施については相当厳しく指導されることもあります。ただ、この宿題さえこなしてしまえば、中学の間は十分な勉強が行えていることにもなります。
 本校の売りは何かということになりますが、面倒見のよさが挙げられると思います。具体的には先生と生徒との間の個人面談が、一年間に10回くらい行われていまして、それくらい面談を重ねると先生の側も生徒の性格が分かってくるし、生徒の側も先生に色々と相談しやすい雰囲気というのが整ってきます。

( ※ 実際、宿題に関してはかなり厳しいようです。少し欠席がかさんだりしてしまうと、後からついていくのが大変だとこぼす教え子もおりました。ただ、その分先生方も補習などのフォローは熱心にして下さっているようです )

私立中学合同説明会3 高輪 独協 本郷

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

男子校ラスト3校。


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◎高輪
 本校は泉岳寺の隣にあります。中学部は募集は一時停止していましたが、平成に入り中学募集を再開して25年になります。今年からは高校募集を停止しいよいよ完全中高一貫化がスタートします。
 本校の教育理念は「見えるものの奥にある見えないものを見つめよう」ということです。新中1から暮らす編成を従来の5クラスから6クラス体制としました。専任教員率は80%を超えており、きめの細かい指導体制を組めるよう心がけています
 完全中高一貫化してからの新課程では、高校3年生も全員午後の授業を6限まで必修(従来は選択制)化します。英語は中1から分割授業を行います。また男の子は自分を表現する力を養うことが必要ですので「作文」の時間もカリキュラムの中に設けてあります

(※ 様々な新しい施策を取り入れながら学校の改革を進めている。個人的に近年気になる学校の1つです。手元にある過去の説明会記録を参照するたびに、校風や教育理念についてのお話を伺いきれていないな、と感じているので、その辺りのお話をじっくりお伺いしたいなと個人的には思います )

◎獨協
 本校は「学ぶ」ことを通じて社会に貢献できる人材の育成を目指しています。
 昔から医学系の学部に強い学校ということで定評をいただいておりましたが、近年の学校改革の成果もあり、進学実績は少しずつ改善しております。その点はうれしいことなのですが、やはり「学ぶ」ことを通じて、子ども達には人間として成長していって欲しいと考えています
 一昨年の東日本大震災以降、子ども達の間でも何か自分たちにできないかということで、OBの方に相談に行ったところ、募金を行いコンテナハウスを建設することはできるのではないかというアドバイスを頂きました。そこで彼らは募金活動を行い、現地に図書館として寄贈することができました。そのように、子ども達が社会のため、人のために関わろうとする姿勢を持っていることをうれしく思っています

( ※ 昔から自由な、リベラルな学校という校風でありました。しかし、近年はただ自由にしているだけでは子ども達も中だるみをしてしまい、高校を卒業する時の将来像を描けないだろうということで、先生方も授業への取り組みなどで様々な改革をしてきている学校です。人として社会とどう関わりたいのか、を土台の問いとして据えながら、具体的な道筋を描けるようにお手伝いしていく。このことが思春期の子ども達には大事なことであると、改めて気づかされたように思います )

◎本郷
 本校は開校130周年記念行事として、現在校舎の改築・増築工事中です。新校舎が完成した暁には教育施設をより充実させることが実現できます
 本郷の売りは何かということを考えますと、学年を越えた縦のつながりが非常に強いことが挙げられると思います。例えば数学の授業は中1と中2の合同で実施しています。中2の生徒は中1の生徒に問題をどのように教えたらよいか考えなければなりませんし、そのためには自分がまずその問題を解かなければなりません。また麻読書の時間を設けておりますが、この時も、読書リレーという制度がありまして、先輩達からおすすめの本について100文字程度の紹介文がまわってきます。後輩達はその紹介文を見ながら、自分達が朝読書の時間に何を読んだら良いか選ぶわけです。
 また本郷は部活もさかんで、運動部だけでなく文化部も大変多いということも特徴として挙げられると思います。子ども達の間では最近は国公立志向が強まってきています。

( ※ 2学年合同の数学の授業。自分の知っていることを他の人に分かるように教えるというのは、慣れないうちはなかなか手間の掛かることなのですが、その過程で自分の理解を深めるきっかけにもなるので、いいプログラムだなと思います。生徒さんたちの縦のつながりのお話をもう少しお伺いしたかったな。5分間という短い時間のスピーチなのですが、最後は担当の先生がお話しする内容を探していらっしゃる様子だったのが、少し残念でした)

私立中学合同説明会2 聖学院 成城 世田谷学園

私立中学合同説明会「夢限大」レポート

続いて、聖学院、成城、世田谷学園。


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◎聖学院
 本校は都内では珍しい男子ミッション校です。昔から「落ち着いた雰囲気の男子校」と言われてきました。
 よく、小学校高学年から中1くらいの男の子のお母様から「うちの子は落ち着きなくて」とか「時間をうまく使えない」、「自分の好きなことには没頭できるのですけど・・・」といったご相談をいただくことがあります。けれども、それは悪いことなのではなく、これくらいの年頃の男の子はそういうもの、それが男の子としての在り様なのだと思います。そして「男の子」は思春期の長い時間をかけて「男」へとゆっくりと育っていきます。そんな「男の子」なりの育ち方、育て方を行うために、男子校教育はあるのだと思います。
 本校のモットーはonly one for others です。他者のため、世のため、人のために尽くせる「男」を育てて生きたいと考えています。自分の個性を人のためにどう活かしたらよいか。その活かし方を六年間という時間の中でじっくりと探して生きます。それが見つかった時、子どもたちは大きく変わっていくのです。

( ※ 男の子たちをゆっくりと時間をかけて見守り育てていく、という形容はまさにその通りだなと思います。そしてただ見守るばかりでなく、学習面でのフォロー体制の面倒見のよさはもちろんのこと、学校の先生方とご家庭との連絡も割りと頻繁に行われている印象が昔からあります。 )

◎成城
 この4月より、都立小石川中等教育学校より着任しました桑原と申します。前任校での経験を活かし、これからの学校改革に取り組みたいと思います。本校は開校130周年を記念し現在新校舎の建設を進めています。世の中の変化は激しく、10年後、20年後、30年後、子どもたちが成人した世の様は想像できない状況です。そんな社会でも彼らがリーダーシップを発揮できるような資質を身につけられるよう、学校を変えていきたいと考えています。
 成城の校章には「知」「仁」「勇」の三光星が刻まれていますが、この精神を大事にしながら新しい成城をつくっていきたいです。着任してから感じるのは、成城中学は生徒と教師のコミュニケーションがとても良く印象的だなということです。

( ※ この春の学校説明会カレンダーを作成するために同校のホームページを開いた時に、校長先生が交代されたことを知って驚いたのを覚えています。非常に自由な、子どもたちがのびのびとしている印象のある同校です。先生方と子どもたちのコミュニケーションの良さというのも、そういった長年培われてきた伝統や校風の現われなのだと思います、そういった学校の良さをいかしつつ、どのように今後変化をしていくのか。校長先生を外部招聘したという点に、改革に向けた学校側の真剣な姿勢を感じました。 )

◎世田谷学園
 本校は仏教・禅宗の精神に基づいた教育を行っています。お釈迦様は生まれてすぐに七歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言われたと伝えられますが、あの「唯我独尊」の部分が誤って解釈されてしまって自分だけが偉いように思われてしまっている。本当は「私も尊い、貴方も尊い」という意味でして、そのことを本校では英訳してThink and Share という理念として掲げています。
 本校はよく「進学実績が良いですね」と言われます。実際は卒業生210名のうち進学したのは168名。早慶上智63名、国公立54名ということで確かに2人に1人は早慶以上に進学していることになります。ですが本校では当たり前のことを当たり前に行っているだけです。あとは本人のモチベーションを高めてあげること。男の子にはモチベーションの入るスイッチがあります。スイッチが入ると男の子は変わります。男の子のスイッチを入れてあげるための様々な仕掛けを6年間を通じて用意してある。それが本校の教育の特徴です。

( ※ 男の子のスイッチ、というお話は聖学院の先生のお話とも通じるものがありますね。以前のこの説明会で、卒業生の方が在学中を振り返っていらっしゃる中で、「登下校の際に校門で必ず一礼をする決まりになっていたが、今にしてみればあのおかげで、自分の心の中にゆとりというか、見つめ直すことのできる姿勢が生まれた」と話されていたことを覚えています。子どもたちが己を見つめる中で、進みたい進むべき道が見つかる。これは男女問わず思春期の子どもたちの共通のテーマであるように思います)

私立中学合同説明会1 京華 佼成学園 芝

こんにちは。

合同説明会のシーズンです。

中学受験は高校受験と違い難易度で選ぶものではありません。
まずは学校の特色を理解してお子さんに合う学校を選びましょう。

これからの時期は学校説明会もあります。
気になる学校には、早いうちから足を運んでみましょう。


今回は夢限大から。
レポートは学習会で講師をしている手島先生。

まずは男子校3校から。



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大井町きゅりあんで開催された、「夢限大」という名の合同説明会に関する雑感です。今年は例年よりも開催時期が2週間ほど早かったのですが、ここ数年間の中ではもっとも人手が多かったのではないでしょうか。
説明会のメイン企画も、今までのパネルディスカッションから、説明会に参加している各学校の5分間スピーチに変更となり、少し今までとは違った雰囲気の説明会となりました。
このレポートは、各校の5分間スピーチの内容をまとめて、それぞれに簡単なコメントを付け加えてみました(男子校・共学別学校・女子校別に五十音順)。


◎京華
 本校の大学への現役進学率は80%を超えています。東京理科大への合格者が例年2ケタを越え、日東駒専は100名、GMARCHは70名。旧帝大や早稲田慶応といった学校への合格者も毎年輩出しています。
 皆さんご存知かと思いますが、本校の首都圏模試での中学入試偏差値は40くらい、それが高校入試を経て高校卒業までには70くらいにまで偏差値が30も伸びる、大変お買い得な学校、面倒見のよい学校ということで、週刊誌などでも毎年評価をいただいております。
 現在は理系教育に力を入れているほか、グローバル教育ということでネイティブの英語の先生を12名用意して中1から英語教育に力を入れています。中学2年生になると代々木オリンピックセンターでの2泊3日のイングリッシュキャンプを実施しており、ここでは英語のみを使用して生活することになっています。また中3ではマレーシアへの研修旅行を行っています。
その他にも中1では防災体験、中2では職業体験を実施するなど、勉強面だけでなく、多様化する様々な生活能力を身につけさせています。面倒見のよさが本校の売りです。

(※ 毎年6月に行われている私立男子中学校フェアの会場でも、京華の先生方は面倒見のよさ、きめ細かな指導体制についてのお話を変わることなくされています。また実際にそのような評価も受け続けている。これは素晴らしいことだと思います )


◎佼成学園
 杉並区の方南町にある佼成学園中学です。新宿駅から丸の内線で10分くらいの駅なのですが、この3月に副都心線が東急東横線と相互乗り入れを始めたことで、東急線沿線の方には本校へよりアクセスしやすくなった(従来:渋谷・新宿での乗り換え→今後:新宿三丁目駅でのみ乗り換え)のではないかと思います
 本校の売りは何かということを考えてみたのですが、何よりも、生徒がすばらしく、また先生方もすばらしく、生徒同士、また先生と生徒の互いの人間関係もすばらしいということに尽きるのではないかと思います。
この前、卒業生が本校に遊びに来てくれた時に、私が「なぜ中学に入学する時に佼成を選んだの」と尋ねたところ、その生徒は「両親がいい学校だと言うから入学した」と答えたんですね。ところが大学進学後に高校時代の同級生と話していて、佼成学園のよさが後からしみじみじんわりと実感できたそうなんです。中高在学中は野球部に所属していて熱心に学校行事にも取り組んでいた生徒なんですが、そんな風に後から佼成の良さが実感できる、そんなところが本校の良さなのだと思います。

(※ 昔担当していた生徒の中に、佼成学園に通っていた教え子が何人かいました。年代的には、周りにいる大人たちへの不満、批判の矛先として、学校の先生方は格好の相手なのですが(そしてよく個別指導の場などではそうした不満も吐き出されるのですが)、偶々でしょうか、そのような学校の先生への批判を聞いたことがないのを、この学校に関しては覚えています )


◎芝
港区増上寺宗門の中高一貫男子校です。東京タワーの直下にありながら周りは非常に緑が多い、四季折々の豊かな自然に囲まれた環境にあります。
 本校の教育理念は「共生(ともいき)」の精神を六年間で見につけることにあります。そのために、いわゆる主要教科だけでなく、技術や美術など全ての教科を大切なものと考えていますし、学校生活を充実させるという意味では、ほとんどの生徒が部活動に参加しています。
 本校の生徒会活動ではあしなが育英会への募金活動をはじめとして様々なボランティア活動に参加しています。恵まれない人々へどのように協力したらよいかということを考えるのは「共生」の大事なテーマだと思います

( ※ 伝統のある進学校として人気のある学校ですが、子どもたちが自らの進学先を考えるうえで、まずどのように他の人とともに生きていくのか、関わっていけるのかという人格面を豊かにしていくことが大切である。当たり前のことですが、改めてそんなことを気づかせてくれるお話だったと思います )

【山脇学園】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて山脇学園。


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山脇学園

本校はリーダーになりうる女性の育成を目指しています。リーダーになりうる女性とは、自分を知り、社会を知り、チャレンジ精神がありコミュニケーション能力を持つ女性のことです。
山脇学園では「山脇ルネサンス」ということで様々な改革を行ってきました。
特に、併設していた山脇短大の跡地に様々な施設の増設が可能になりましたので、昨年度はEnglish Island、Science Islandという2つの施設を完成させ英語教育、理科教育のサポート体制を充実させました。English Islandにはネイティブの英語講師が常駐し放課後に自由に会話できるようになりました。Science Islandには物理と生物の研究施設を完成させたほか、今年度には屋外実験場も完成します。また昨年は早稲田大学を始めとする4つの大学と提携してScience Partnershipの実験講座を開設しましたが、今年も茨城大学や東海大学、東京都市大学などと連携して同様の講座を開設します。
また今年度は「自学館」も整備し、ここでは生徒たちが7時まで自習できるように開放することになりました。この自学館には調べ学習用の資料のほか、進路指導に関する資料なども備えてあります。さらに昨年度、実験的に「自学自習」の時間を導入し、生徒一人ひとりに自分の課題と向き合うよう、担当教員から課題を提示させました。実施した学年のご家庭からは、お子さんの自宅での学習時間が増えた点などを評価をして頂きましたし、生徒たちからも喜ばれています。今年度はこれを全学年に導入いたしました。こうした自学課題と向き合う場としても「自学館」は活用できると思います。

【三輪田学園】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて三輪田学園。


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三輪田学園

まず女子教育を女子校で行う意義についてお話したいと思います。思春期の男子と女子では心身の成長の仕方が異なることは知られていますが、これは脳の発達についても同じようなことがわかってきました。一般に女子は聴覚をつかさどる左脳から発達していくそうです。したがって思春期の女子は語学の習得などに強みを持つ反面、図形などの空間認知は苦手としています。反対に男子は視覚や知覚をつかさどる右脳から発達していくので、幾何など数学分野の習得に強みを持つそうです。このような能の発育特性に応じた指導カリキュラムを組めるというのは男女別学のメリットの一つなのではないでしょうか。
また、女子の思春期のというのは非常に揺れ動きやすい時期でもあります。そのような女子への応対、指導についてのスペシャリスト、「女性」を育てる場所として女子校は存在していると、そのようにお考えいただければよいかと思います。
もちろん、女子校で学ぶ意義ではそれだけではありません。よく女子校出身というとおしとやかなイメージをもたれがちですが、実は全く反対でして、大学に上がると共学出身の女の子の方が女の子らしく思われることの方が多かったりもします。女子校で生活するということは、力仕事なども男子に頼ることなく自分達でこなさなければなりません。女子校で学ぶことによって、他人(もしくは異性)に頼らない生き方を学んでいく、女子が女子として自立するための場所として女子校はあると言えると思います。
三輪田学園もそのような女子教育のスペシャリストとして125年の伝統を誇ります。本校の教育理念は「徳才兼備」の女性を育てること。学力だけでなく道徳教育も大事です。道徳教育というと、近年「キャリア教育」という言葉が多く用いられるようになりましたが、三輪田の道徳教育はむしろ生涯にわたる「生き方教育」ととらえていただければと思います。一週間の時間割の中に組み込まれた「読書」の時間では、本当に多くの本を読みますが、ただ読むだけでなく、その後に書く感想文も担任との間でしっかりとやり取りを交わしています。
また、今年から新たに始めた注文製のお弁当「ガールズ・ランチ」では、その売り上げの一部がアフリカの子どもたちの給食支援のために使われることになっています。献立についても大学の栄養学の先生と生徒達が一緒になって考えたりしています。そのような取り組みも、子どもたちが色々なことを考える一つのきっかけになるのではないかと思います。

【東洋英和女学院】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて東洋英和女学院。


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東洋英和女学院

 東洋英和という学校がどのような学校であるかを一言で言い表すのは難しいのですが、あえて言うならば「人と人とのつながりを大切にする学校」かもしれません。文化祭やバザーの時などに父母会の方たちが子どもたちと一体となって活躍されている姿をご覧になっていただければ、「なるほど」とお分かりいただけるかと思います。 
 人と人とがつながるといっても、社会的につながる、心と心でつながるなど、様々なつながり方があります。なんといっても本校では朝に行う礼拝の時間を通じて、お互いに霊的なつながりを結んでいるといってよいのではないかと思います。本校の生徒たちには自分のことを愛し肯定できる子が多いと感じておりますが、それは礼拝を通じて神様の愛を感じ、そのことによって自分が認められていると感じているからではないでしょうか。このようにして自分自身を認めることができれば、自然と他者を認めたい切にする心も養われていくのだと思います。
 東洋英和は受験に特化した学校ではありません。しかしその進学実績は小規模校ながら十分に誇れるものだと考えています。それは英語教育に注力しているためと言えるのかもしれません。本校では英語の授業は20名規模での少人数で行い、イングリッシュ・ルームではネイティブの先生方と自由にお話しすることができます。また毎年10名前後の生徒が奨学金を取得して海外へ留学していきます。そのような環境が生徒たちの進学を支える基盤となっているのだと思います。

【東京女学館】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告


2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて東京女学館。


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東京女学館

 東京女学館の建学の理念は世界に通用する女子教育を行うこと、「国際性」、「知性」、「気品」の3つを兼ね備えた女性を育てることにあります。21世紀に入ってから、この見学の理念をより時代に即した形に具体化できるよう努め、「高い品性をそなえ人と社会のために尽くす女性」というフレーズを掲げることになりました。
品性というと難しく聞こえるかもしれません。実は今年の中1生たちの学年の目標は「明るい挨拶、綺麗な言葉」となっています。挨拶とは他の人と関係を築く第一歩となるものです。どんな場所でも人と人との関係を楽しく豊に結べる力、チームワークを造っていける力を持っていること、inclusive leadership(場を包み込むような指導力)を発揮できることが品性なのではないかと考えています。
ですから、私達は勉強とは「仲間とともにやっていく勉強」であるし、学校とは「仲間とともに成長していける学校」なのだと考えています。
本校では国際学級を1クラス設置しておりますが、このクラスについては6年間クラス替えを致しません。小学部からの内進生、留学生、一般生が混在となって英語中心の学校生活を送る。まさに濃密なinclusive leadershipを養うための場であると考えています。
なお2013年度入試から2月2日の午後入試に一般学級枠を追加(従来は国際学級のみ)する予定です。

【実践女子学園】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて実践女子学園。


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実践女子学園

本校が目指しているのは堅実にして質素、品格ある女性の育成です。近代国家建設のために自立した、自分の意見を持ち自ら行動できる女性、また子どもの教育を担える女性を育てることの必要性を痛感した創立者が実践女子学園を設立しました。現在ではキャリア教育、感性表現、国際理解の3本柱に学力を加えた「3プラス1」が本校の教育目標です。
子ども達が他者とどのように関わり、比較をし、互いを認め合っていければよいのか。そのためには何よりも自分に自信を持つことが出発点になります。実践女子学園では、生徒たちに自信を持たせるための様々なプログラムを用意し、子ども達が学力だけでなく「他者と関わる力」を身につける6年間となることを目指しています。

【香蘭女学校】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて香蘭女学校。


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香蘭女学校

本校は、英国聖公会の宣教師が「キリスト教の教えと日本女性らしい繊細さ、優しさをあわせ持つ女性」を育てられたらどんなに素敵なことかと考え、設立されました。香蘭の一日は朝の礼拝から始まります。新しい一日が神様のお守りによって加えられたことへの感謝を通じて、一人ひとりの生命を大切にする心が養われます。
香蘭では「私」ではなく「私たち」を大切にしています。お祈りを通じて誰かに心を寄せていく生き方。また色々な人々に支えられて不安を乗り越え、部活動や学校行事などの様々な目標を達成していくプロセスをとても大事に考えています。

【恵泉女学園】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて恵泉学園。


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恵泉女学園

恵泉が目指しているのは戦争をなくし平和に貢献できる女性の育成です。髪と人に使え、自然をいつくしみ、世界の平和に役立てる、そんな女性を育てることが恵泉の目標です。
そのためにはどうしたらよいか。まず恵泉には制服がありません。制服は子ども達一人ひとりの個性を封じ込める仮面だと考えています。そうではなく、「ありのままのあなたであって良いのですよ」というのが、恵泉に入学してくる子ども達への学校からの最初のメッセージです。私たちは生徒一人ひとりが神様の作品であると考えています。他の学校ですと、「この学校の制服に恥じぬ生活を送りなさい」と教えるかもしれませんが、「あなたの心に恥じぬ生活を送りなさい」というのが私たちの願いです。
この自然は多種多様な個性が不思議な調和を奏でています。校舎の屋上にあるビオトープには実に様々な木々が生い茂っている。恵泉もそのようなものを大切にしていきたいと考えています。聖書、国際、園芸は恵泉の教育の3つの基本精神をなすものです。
恵泉ではあれをしなさい、これをしなさいということはしません。「あなたはどう思う?」という生き方を問う、内面を見つめる教育を行っています。そのために大切にしているのが朝の礼拝の時間です。学校が提示する一つの人生の指針としてキリスト教は存在しています。礼拝の時間では、生徒一人ひとりが感話を行う機会があります。自分が日ごろ何を感じているのか、考えているのかを表現することで、自分らしくあっていいんだという自己肯定間、安心感を養っていきます。その積み重ねの中から自分のやりたいことを子ども達は見つけていくのだと思います。
なかなか目に見える形ですぐに結果が現れるものではありませんが、子ども達が自分の人生を生きていくうえで大切な土台を耕す教育を恵泉は行っている、そのように私たちは確信しています。

【学習院女子】2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

続いて学習院女子


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学習院女子

皆さんの中に女子校というのはどのようなイメージでいらっしゃるでしょうか。女子校というのは、本音で友達と付き合えてホッとする、また伸び伸びと過ごすことができる、生涯の友達を得ることのできる空間なのではないかと思います。このことは卒業後により深く実感してくることだと思います。

では学習院女子はどのような女子校なのか。よくお寄せ頂くいくつかのご質問に答える形でお話ししようと思います。
まず、学習院女子って伝統のある学校だから敷居が高かったりしませんかとよく聞かれます。確かに本校は明治18年創設の華族女学校が前身という伝統のある学校ですが、戦後は一私学として出発しましたし、特に伝統校としての敷居の高さのようなものはないのではないかと考えています。本校のあいさつは「ごきげんよう」で交わされるという伝統はありますが、そのような伝統を大切にしつつも、むしろ新しいこと(帰国生入試ですとか、海外留学、キャリア教育など)には昔から積極的に挑戦してきた学校と考えています。
また、本校は付属校ではありますが、勉強はしっかりとさせております。基礎知識の土台の上に自分でものを考え表現できる力を身につけさせたいと考えております。中学1年生では一週間のうちの1/3は分割授業を行っていますし、英語はどの学年でも分割授業を行っています。また実験や実習を取り入れている授業も多く、英語によるスピーチ、社会科でのグループ発表など自己表現の力を磨く機会もたくさんあります。学期末の本校の職員室は、生徒たちのノートの山で各教科ともいっぱいになっています。定期テストの点数だけでなく、日ごろどのようなノートを取って授業を受けているのか、ということまで含めて成績評価をつけています。
現在の内部進学率は7割で、それ以外は他大学へと進学していきます。最近では医学部系への進学者も増えています。ただし、他大学への一般入試を受験する生徒には学習院大学ないしは学習院女子大学への内部推薦は取り消させていただいています(※ 年末までに結果の出るような推薦入試やAO入試であれば、再度内部推薦を行うことも可能)。

よく、本校にはおとなしいお子さんが多いのではないかというような質問もいただくのですが、実は生徒たちに一番好きな科目は何かという質問を行うと全学年とも体育が一番人気のある科目なんです。学校行事の中で一番盛り上がるものは学年別対抗の運動会で、優勝した学年は毎年涙を流して喜んでいます。また運動部の活動もさかんで、おとなしいお子さんの集まる学校というわけではないと思います。

本校には11万冊の蔵書数を備えた図書館もありますし、そこは本好きのおとなしいお子さんにはたまらない場所だと思います。つまりどんなお子さんにも居場所のある学校だと考えています。
もちろん、活発なお子さんばかりだと礼儀作法はどうなっているのか、とご心配される方もいらっしゃるかとは思いますが、中学1年生には作法の授業もあります。ただ、品性というのは形に現れるのではなく、その人の内面から現れるものなのではないかと私たちは考えています。
活発なお子さんも、おとなしいお子さんもそれぞれの居場所を大切にしつつ、中高の六年間を通じて、生徒たちの挑戦しようという心を大切にして、見守っていきたいと考えています。

【跡見学園】 2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

2013年4月29日 女子校アンサンブル説明会報告

レポートは学習会の講師、手島先生。

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学習院女子大学で開催された、私立中学による女子校アンサンブルは今年で11回目になります。例年通り参加校は9校で、五十音順に、跡見学園、学習院女子、恵泉女学園、香蘭女学校、実践女子学園、東京女学館、東洋英和女学院、三輪田学園、山脇学園の各校です。

プログラム内容は、各校のミニ説明会(各15分×計3回)。それと同時並行で、個別相談会および学習相談会や基調講演会が開かれていました。この報告では、各校のミニ説明会の中から、特に目についた内容についてご紹介いたします。

全体を振り返って

今年は、建学の理念や教育目標といったお話に加えて、子ども達と他者との関わり、また子どもたちの自信、自己肯定感といった課題に言及されていた学校が多かったかなと思います。
他校の説明会報告でも書きましたが、「自己肯定感」というキーワードは、この女子校アンサンブルでも毎年のように取り上げられます。揺れ動く思春期、自分探しをしていくこの時期に、子ども達が様々なチャレンジをしていく土台となるもの、ひるみそうになる背中を押してくれるもの。それがこの自己肯定感なのかもしれません。



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まずは跡見学園。

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今回は本校の創立者である跡見花蹊先生と本校の教育理念についてお話しさせていただければと思います。

跡見花蹊は大阪にあります木津村というところの郷士の家に次女として生まれました。跡見家は代々木津村の郷士ということで名主などもつとめていた、また姉小路家という公卿の執事のような役目もつとめていた勤皇の家系なのですが、花蹊が生まれたことには没落してしまい生活は苦しかったようです。そこで彼女は12歳の時から絵の勉強を始め、17歳になるとに単身京都に留学して19歳まで暮らし、絵の勉強に加えて、漢学(四書五経などの漢籍)を学びました。当時、女性が学ぶ学問といえば和学(和歌など)が一般的で、漢学は男性が学ぶべきものとされていました。しかし花蹊は、貧困にあえぐ跡見家を何とか立て直したい、その思いもあって宮原節庵という人に師事して学問にはげんだわけです。
そして19歳になった時に大阪にもどり、父とともに私塾を開きます。この年、江戸では福沢諭吉が後の慶応義塾の母体となる塾を開いています。跡見学園は現在ある私学の中では最古の学園ということができます。その後、花蹊は明治維新の激動期である1870年に東京に移住し、引き続き塾を開きます。維新の頃の東京には新政府の設立に伴い多くの人々が地方から移住してきましたが、そこにはそんな人々の子弟も含まれておりましたた。花蹊はそこで地方から上京してきた女性たちの教養の低さを目の当たりにして、女子教育の必要性を痛感したのです。それまで開いていた私塾という形から、学校としての跡見学園が開設されたのは1875年のことになります。
それでは花蹊はどのような教育を目指したのか。跡見学園の教育理念は「目と手と心」です。物事の真善美を見分ける「目」と、情報発信のツールである「手」。そして、それらを司る「心」、人となりのことです。これらを兼ね備えた女性を育てることで、日本の新しい国づくりを支えようというのが花蹊先生の目指す教育でした。これを現代風に言い換えるなら、情報をインプットし、またアウトプットできる能力と、それをコントロールできる心の育成となるでしょう。跡見学園ではそのような教育を目指しています。

2013年4月25日木曜日

2013年4月24日 鷗友学園中学 塾対象入試報告会報告

2013年4月24日 鷗友学園中学 塾対象入試報告会報告

レポートは手島先生。



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 以下は2013年4月24日に開かれた鷗友学園の塾対象入試報告会のレポートです。例年ですと、校風や教育理念の説明を踏まえて、入試結果報告へと移る形式でしたが、今年度から4月は純粋に入試結果、内容の報告にとどめ、7月に校風や教育理念、実際の教育内容などの説明を行う形式に改まったようです。長年、同校で入試広報の先頭に立ってこられた吉野先生が、今年から新たに3年の任期で校長に就任された(前任の西川先生は引き続き同校での教務に携わっていらっしゃるようです)とのことで、吉野先生のお話から報告会は始まりました。


1.吉野校長先生より

おかげさまで今春も250名の新入生を迎えることができ、新たな一年のスタートを切ることになりました。昨日(4月23日)、校長室に4月生まれの新入生たちを呼んでお誕生日会(※この会は毎月開催されるそうです)を開いたのですが、生徒たちも「緊張するー」とか言いながら本当によくしゃべってくれまして、楽しそうにしていました。
今社会は大きく変わろうとしています。先日読んだ雑誌の記事に書かれていたお話ですが、アメリカ企業の最高責任者(CEO)に求められる資質というのが20世紀と21世紀とではだいぶ変わって来ているそうです。20世紀型リーダーというのは、権力志向というか支配的というか上から指図して物事を進めようとするimperial leadershipであったのに対し、21世紀型リーダーというのは、みんなの多様な意見をまとめあげるinclusive leadershipが求められるのだそうです。そう言われてみれば、アメリカという国でもオバマさんが大統領になったり、ヒラリー・クリントンさんが大統領候補として予備選挙を戦ったりしている。多様な人材がリーダーになろうとしている。社会全体が多様性を求める方向に変化している。お隣の韓国でも朴大統領が女性として初めての大統領になっている。儒教文化の影響の強い韓国では信じられないくらい社会が多様な方向へと変化しているのだなという感じがします。
それに比べると、日本では女性の議員数も少ない(世界第163位)ですし、女性の研究者や経営者というのも少ない、変化という点で遅れているなと感じています。このような社会を変えていく力は女子校にこそあるのではないか、鷗友がこのような社会を変えていくんだ、そんな気持ちで今おります。

数年前に理科系の大学の先生(※東京理科大か、東工大。ここは具体的な大学名が挙がっています)が鷗友にいらした時に、実際に生徒たちの実験の様子などを見られて大変感心されていました。鷗友学園の卒業生は、理科系の大学の実験室でも、率先してリーダーシップを発揮して実験結果をまとめあげているそうです。なるほど、こんな教育を行っているから、ああいうリーダーシップにあふれた卒業生を鷗友学園は送り出せるんですね、と、その先生はおっしゃっていました。
近年、鷗友が新たに始めた取り組みを2つだけ紹介します。まず1つめは、2010年から韓国のハナ高校というところと交流をはじめまして。この高校は今まで日本では灘高校ですとか海城高校とか、とにかく男子校としか交流のなかった学校なのですが、そういう学校と、日本の女子高としては初めて鷗友学園が交流をし始めた。とても歓迎してもらって、それがきっかけで相互に短期の交換留学を行うような制度にまで発展しています。生徒たちも韓国の学生たちとの交流を通じて、何て熱い気持ちの持ち主なんだとか、どうしてこのようなことを考えるのだろうかとか、様々に刺激を受けているようです。この取り組みを将来的には英語圏の学校にまで広げようと思っています。
2つ目は、生徒会の発案なのですが、2012年から東北地方の被災地への訪問を行っています。この活動が発展して、今年の春には被災地の方をお招きして東北支援講演会なども企画しました。これは震災の記憶が忘れられないようにという願いを込めてのことです。
こういった取り組みを通じて、生徒たちは今まで知らなかった価値観とぶつかり合い、向き合っています。そしてそこから新しい価値観を作りあげています。こういった取り組みを今後も鷗友学園は続けていこうと思います。詳しい教育内容などはまた7月の説明会の際にお話できればと考えておりますので、ぜひよろしくお願いします。



2.入試状況および進路状況英語教育について

 2013年度入試では各回ともに志願者・実受験者ともに減少したが、近年の入学手続き率低下などをふまえて、合格者数は第1回、第2回とも増加させている。このことによって実倍率は低下しているが、鷗友併願組とチャレンジ志向組の受験生が減少したことによるものと考えているので、入学者のレベル低下ということはないと考えている(また、実際に四谷大塚、日能研、サピックス等の模試での結果偏差値を見ても前年からの変動は見られなかった)。
 本校に合格しながら入学を辞退した生徒に進学先について尋ねたところ、女子学院、豊島岡女子など例年見られる学校に加え、今年は慶応中等部、都立小石川、東京学芸大世田谷などの学校からの入学辞退者が多かった。前年度は、神奈川県内の学校との併願から入学を辞退する生徒が多かったが、今年は都内の学校との併願から辞退するご家庭が多かったという印象だ。
 なお本校の入学試験を複数回出願した受験生の合格率は67%で、本校受験生全体の合格率が47%だったことを考えると、本校を第一志望として希望していて、しっかりと試験対策をしてきた生徒さんは合格しやすいのではないかと思う。

またこの春の大学進学実績だが、現役生の大学への進学状況は国公立大学進学者が29%(※前年は25%)、早慶上智理科大ICUで27%、GMARCH11%等となっている。またそれ以外の学校でも医歯薬系や芸術系などへの進学で結果が出せていると思う。浪人生は全体の2割弱で、昨年は1割ほどと少なかったが、再び一昨年並みの水準に戻っている。今年のセンター試験が例年よりも難しく、その影響があったのではないかと考えている。今春は特に東大への合格実績が大きく増加し(14名)雑誌でも取り上げられたが、その他の東北大など旧帝大クラスでも進学者数は増加している(昨年の1.2倍、6年前の1.8倍)。
東大に合格した現役生の特徴として、入学して1年目の成績はよい子も悪い子もおり様々。ただ、みな学校の講習や行事には熱心に参加していたし、高校三年の1学期まで運動部で活動していた子も半分いるなど、みんな学校が大好きな子達だったなという印象がある。成績の上下動などがあっても、学校が大好きだったので友達と一緒に頑張ってこれた結果なのではないかと考えている。
鷗友学園は第一志望として本校を希望して入ってきた子も多く、入学以前のチャレンジ精神に、入学後からの教育活動を通じて養われた自己肯定感と内発的動機の芽生えが加わることで頑張れるようになるのだと思う。これからも生徒たちが生き生きと学んでいける学校づくりを目指したい。


3.各教科について
 (以下の昨年度の入試報告会レポートもご参照ください
  http://www.h3.dion.ne.jp/~deepblue/edu/12oyu.htm )

①国語 受信力と発信力を問う出題というのは毎年変わらない。毎回物語文と説明文を1題ずつ出題するが、物語文の文字数が6000字~7000字と大目なので、説明文の文字数は1000字~2000字くらいになっている。
    各回、各大問ともに、配点の大きい後半部分で合格者と不合格者の得点率の差が開いている。鷗友の国語は、前の設問で考えたことが次の設問を考える際のヒントになるような構成を必ずしているが、そのことがうまく使えていない受験生が多い。問題を解きながら文章への理解を深めていけるよう出題している。
    記述問題の学習法として、色々なジャンルの本を読むとともに、読んだ本、読んだ文章の全体のあらすじ、要点を百字程度でまとめてみるという練習はよいと思う。
    過去問を解きながら練習をするときは、本校で配布している採点事例集を見ながら、設問の条件が求めている要素ごとに、ちゃんと答えられているかどうかの採点をしてみるとよい。
    自分の回答を声に出して読んでみたときに、一回で読める文章を書けるようにすることを目指そう。

②算数 全問題で途中式を書かせる記述式。実際の受験生の解答答案例などを見て「こんなに詳しく書けない」と言う人もいるが、考えていることが伝わりさえすればよい。例えば線分図を使う、平面図形であれば線分の比を書き込む、などの作業をしてくれればと思っている(逆に言うと、答えが合っていても、全く別の要素(例えば問題とは関係のない場所の面積など)についての解答だと分かる答案には、マルはあげられない)。
今年も割合と比の絡む問題で合格者、不合格者の差がついている。算数のどの分野でも、割合と日の取り扱いについてはこだわって出題をしていきたい。
    設問には書かれていないが、問題を解いている中で、気が付く条件、設定などもあるのでそういったものを利用できるとよい。
    例年よりも問題数を1問減らした回次があるが、それでも簡単な問題を解ききれていない答案が見られた。受験生には自分の得意な問題、解ける問題から解いていって欲しい。時間配分には慎重に。時間に余裕があればしっかり分析のできる問題もある。

③社会 初めて見る資料でもあわてずに。何に注目して解答すれよいかは、設問に必ず書かれている。
    資料集の図やグラフは丸暗記するのではなく、自分の頭で考えながら理解すること。
問題文を性格に読み取り、自分の言葉で用語を説明したり考えや意見を伝えられるようにすること。    理由と、結論がはっきりした文章、文章の筋を通すこと、主語と述語の呼応に注意することを心がけよう。
    好奇心を持って考えることを楽しもう。

④理科 初めて見るような出題でも、基本知識を確認しているだけのこともある
    設問に書かれている条件、設定を利用すれば理解しやすい問題もある
    基本的な事項だからこそ、なぜそうなるのかを考えて、実際の様々な現象を理解してほしい
   そして、そこにグラフを読み取る力や、自分で式を立てて計算する力を加えてほしい


4.感想

昨年度の塾対象入試報告会のレポートでもお伝えしたことですが、鷗友学園の発し続けているメッセージは毎年ぶれることなく変わりません。記述力表現力を磨きながら、日々のコミュニケーションを通じて自己肯定感を高めていく。そのことを目指し続けた結果が昨春、そして今春と着実に進学実績をステップアップさせた要因なのだと改めて感じました。
今まで以上に生き生きと子どもたちが学べる学校づくりを通じて「学校が大好きな子どもたちが、友達と一緒になって目標に向けて頑張る姿」もより鮮明になることでしょうし、そのためのバックアップ体制も日々磨かれていくものと思います。
 これから先の社会に求められる資質とは何であるのか。そしてそれらを各教科の学習を通じてどのように磨いていくのか。僕も一教師として何ができるのか、改めて自問しつつの帰路となりました。

2013年4月11日木曜日

受験学年の過ごし方


こんにちは。
今回も別のところの原稿を引っぱてきました。
おかしな体裁ですがご了承ください。



5年生までと6年生では随分違う
 早いもので間もなく春休みです。新学年の授業にも慣れてきたころでしょうか。今回は6年生の勉強について考えてみようと思います。6年生になると、模試や過去問対策があります。塾では特訓授業や志望校対策授業も始まりまり通塾日数も増えます。色々な面で5年生までとは違ってきます。

6月に偏差値が大きく下がる!?
4月に初めて模擬試験を受ける方が多いと思います。いわゆる実力テストですので、単元確認のテストとは内容がずいぶん違います。確認テストではそれなりに出来ていて、クラスも上位だった子が、6年生の実力テストで急に下がってしまうことがあります。もちろん逆にぐっと伸びる子もいて、夏前くらいになると塾の順位が大きく入れ替わります。これは、急に伸びたり急にできるようになったりするのではありません。変わるのは子どもではなく塾の授業とテストです。

6年生は授業もテストもまったく違う
4年生や5年生では、単元別に授業もテストも進みます。例えば、鶴亀算を扱う週は、授業も宿題もテストも鶴亀算が出題されます。解説ももちろん鶴亀算です。これが単元が一周した後、つまり6年生になるとガラッと変わります。6年生では入試に向けて総合問題を扱うようになるのです。6年生の6月くらいに偏差値が大きく変わるのはこのためです。単元を暗記してマンスリーテストでは取れてもいて、本質を理解出来ていない子は実力テストでは取れません。まじめにコツコツ反復練習を繰り返している子が偏差値を大幅に下げてしまうのはそのためです。

6年生は「カリキュラム=合格のために必要なこと」ではない
教科や塾にもよりますが、特に算数は早い時期に単元の学習は終わります。ここから先は塾の授業は演習中心になります。基礎ができている子、単元が習得できている子、本質が理解出来ている子はここから演習でどんどん伸びます。ですが、大手塾に通う多くの子は、4年生、5年生の内容が完璧に仕上がっているとは言えません。地理が抜けている子は地理を、速さが弱い子は速さを、弱点や忘れているか所の復習に時間を割かないと得点力は上がりません。また、志望校が求めている「能力」(単なる出題傾向と対策ではなく)を伸ばしていくトレーニングをしていくことも大切です。

偏差値が足りないから志望校を下げる?
志望校を下げた方が良いですか、と早い段階で聞かれることがあります。理由を聞くと、「偏差値が届かない」と返ってきます。模試の結果は上がることもあれば下がることもあります。その度に志望校を変えるのは得策ではありません。範囲を決めることが肝心です。最高に伸びた場合の受験パターン、最悪に伸びなかった場合の受験パターン。その中に収めるようにします。少なくとも「6年夏休みまでは、行きたい学校を目指す」でよく、現実的な調整はまだまだ先のことです。志望校対策を気にする方もいますが、傾向の問題ではなく実力の問題です。ちゃんと読める、ちゃんと書ける、ちゃんと計算できる、基礎知識が抜けていない、この辺りはどこの学校を受ける場合も変わりません。



今日、受験生向けにセミナーをやりました。

・6年生では弱点補強と、志望校対策が大事
・塾ではそれをやらない(くらいに思った方がいい)
・不必要なことはやらない、必要なことに時間を割く



受験学年の勉強はこれまでとは違います。
切り替えて成果の出る家庭学習を心がけましょう。
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